おろろ diary

幅広く、気になったことを書く。

楽しいことをしたい

というわけで引き続き、引きこもっている私です。

今日は営業時間を短縮して営業してくれてる100均に買い物に行ってきました。

フローリング用のクイックルワイパーのシートが切れかけてたのと家に引きこもるのに必須のお菓子がなかったため、ちょろっと買い出しに。

 

にしても私は本を読みたい!ので、ちょこっと本屋も覗き数分で引き上げました。

ごめんなさい。

2,3時間居座る予感しかしなかった・・。

 

さて、そんな私ですが、最近読んだ本をご紹介。

 

【2020年本屋大賞 大賞受賞作】流浪の月

【2020年本屋大賞 大賞受賞作】流浪の月

  • 作者:凪良 ゆう
  • 発売日: 2019/08/29
  • メディア: 単行本
 

 本屋大賞を受賞したBL小説の作家としてどこかで取り上げられているところを見ました。

BL小説作家という呼称への否定的な見方も耳には入ってますが、あくまで私の耳に入ってきた情報としてお伝えしますね。

この小説はとりあえず関係ないので。

 

結果としてはめちゃくちゃ面白かったです。

3時間くらいで一気に読みました。

感触としてはテレビドラマの「mother」と近いかな?

 

Mother [DVD]

Mother [DVD]

  • 発売日: 2010/09/22
  • メディア: DVD
 

 世間の常識、法律。

それと相反する本人の幸せについて書かれた小説なのかな、という印象です。

児童誘拐、という話のとっかかりも一緒ですね。

どちらも本来の家族が機能不全に陥っていて、そこから救い出す人を子供はヒーローのように慕うのですが、でも世間的には「誘拐」という犯罪なんだよ、と。

ドラマのmotherは誘拐から逃避行する物語となってますが、

流浪の月については誘拐(本人同士の認識は誘拐ではないですが)から解放されてからの生活に焦点が当たってます。

私も含めて、世間の人は「ラベリング」という作業を無意識に行っています。

先ほどちらっと出たBL小説作家というラベリング、児童誘拐を行った犯罪者というラベリング、犯罪被害者というラベリング。

メディアという媒体はことごとくこのラベリング作業というのが得意です。

究極のラベリング行為が「広告のキャッチコピー」だとすると、それは皆さんもよくわかるのではないでしょうか?

まあ、ここまで行かなくても

・公務員

・看護師

・芸能人

とか職業によって「~な人だろう」というのもラベリングの一種だと思うし、日常的にというかおそらく人間は相手を敵か味方が認識するために本能的にラベリング行為を行っているんじゃないかと思います。

人間は社会的な動物です。

ムレを作り、ムレにとって有害か無害かを判断する。

小学生でも幼稚園の子供でさえ仲良い子と仲良くない子を選別する。

つまり、この行為から逃れることは誰にもできないのではないかと思います。

 

ただし、勝手にラベリングされたほうはたまったもんじゃない。

自分はそういう人間ではないと声高に主張する人もいるだろうし、望むとおりの人間を演じる人もいるでしょう。あるいはその集団から離れて孤独に過ごす、というのも一つの選択肢。

と、ラベリングされたほうの人間を描いた作品です。

(まあ、ラベリングされた人間も同様にラベリングした人間を「有害なもの」とかラベリングをする点が非常に人間臭いですよね。)

 

「悪いことをしていないのにどうして」

と主人公の味方になった女の子は周囲を非難します。

悪いことをしたから嫌われる、なんてことは実はあんまりなくて、

誰かのルールと外れたことをすると嫌われるんです。

誰かのルールが誰か「たち」のルールになれば、それは「ムレ」のルール。

「ムレ」のルールに従えないのであれば、そこにいられないのは仕方がない。

「ムレ」のリーダーになれないのであれば、離れるしかないんです。

 

ということをつらつらと考えさせる小説だったなあと思います。

 

今日はそんなところで。